宮本さんの動物ボランティアの話「どんな犬や猫も、人間と一緒なので。」


愛知県岡崎市で動物病院の院長をしている呉(お)先生の「かわいそうな犬猫を救いたい」という思いを受け、このたびアノコモという団体が立ち上がりました。

アノコモが目指すのは、この街の犬や猫とみんなが顔見知りになり、地域全体でかわいそうなコを減らしていくこと。そのためには、犬猫オーナー、ボランティア、行政、専門家が、手を取り合うことが大切だと考えました。

そこで、岡崎市で20年にもわたり動物ボランティアを続けていらっしゃる宮本佳代子さんに、お話をうかがうことにしました。 宮本さんは、岡崎市の動物ボランティア団体「岡崎わんにゃんサポートクラブ」の代表をされており、今は訳あって活動休止されています。

ボランティアをはじめたきっかけ、かわいそうな犬猫を救いたいと思うようになった原体験、主婦でありながらボランティアを続けていくことの大変さ、宮本さんが考える犬猫にやさしい地域社会のあり方など、4回連載(+1回おまけ)でお届けします。

[第1回]高校生のとき、猫のチビニャンを病気で亡くした

—今日は、お越しいただきありがとうございます!
アノコモ編集部のメンバーで、宮本さんのお話をうかがえればと思うのですが。
えーと、まず趣旨からお話したほうがいいんでしたっけ?


宮本:えーと、えーと。


一同:(笑)

宮本:どんな内容になるのか、よくわかっていなくて…。

—そうですか、ええとですね。
このたび呉(お)先生の思いを受けて、アノコモという団体が立ち上がったのですが、
「かわいそうなコを減らしたい」というのが原点なんです。


宮本:はい。

—そこでアノコモのホームページやイベントの開催で、
ワンちゃんやネコちゃん、地元の人たちがつながり、顔見知りをつくることで、
例えば病気になったときなど、今まで頼る人がいなかったけど
顔見知りがいることで、あずかってほしいな…とか言いやすいのかなって。


宮本:うんうん。

—インターネットを通して知り合った人が、
どこかの場所でイベントがあった時に出会ったり。
地元の人たちが顔見知りをつくるのが大事だと思うんです。


宮本:そうだと思いますね。

—そうすると大事なのは、行政やボランティア、専門家たちが、
そういうことが大事だよねって同じ思いじゃないと、方向性もずれちゃう。
1つにまとめられるのがいいかなって。


宮本:そうですね。

—そんな思いもあり、アノコモのサイトが12月1日にオープンするんです。

宮本:ワンニャンワン(12月1日)の日ですね。
その時期は犬猫のイベントも目白押しなんです!

一同:(笑)

—サイトをオープンするにあたって、お話をうかがっていると、
呉先生と宮本さんの考えが近いかなと思ったんです。
宮本さんの思いとアノコモの思いはつながる。
だからこそ、宮本さんがやってきた経験をうかがいたいなと思いました。


宮本:はい。わかりました!

—ありがとうございます。
それでは、いろいろお話聞きたいなと思うのですが。
まず、ボランティアを始めたきっかけを教えてください。


宮本:そうですね。最初は、子どもたちがまだ小学生の頃、
動物を飼いたいと言い出したんです。
女の子だから、きっとよくある話なんだと思うんですが。
けど私は反対をしたんですよ。

—そうなんですね。なぜですか?

宮本:実は、高校生の時にすごく可愛がっていた猫
「チビニャン(オス)」を病気で亡くした思い出があるんです。

—チビニャンはどれくらい生きていたんですか?

宮本:野良猫で拾ってきたんですが、
病気がちで半年から1年くらいしか生きていないかも。
もともとチビニャンは身体も小さいし、弱くて。

私も当時高校生だったので、
毎日忙しくてなかなか面倒を見てあげることもできずに、
帰ってたときに、苦しみながら亡くなっていて。
自分の中で、辛い経験でした。


宮本さん宅には、思い出のコたちの写真が飾られていました。

—チビニャンを亡くしてから、
大人になってもずっと動物を飼うことを避けていた?


宮本:そうですね。そのコが亡くなり、飼うことを避けていました。
自分は動物を飼う資格がない、って思っていましたし。
チビニャンが病気じゃないかと、分かってはいたのに、
自分のことばかりでバタバタしていて…。

そのことがあったので、子どもたちが動物を飼うってなった時に、
「責任持てるの?」と言いましたね。

—そうなんですね。

宮本:ちょうどその頃、主人と娘たちが動物保護センターに行って。
主人が「里親募集」というポスターを見つけて、そこに電話をしたら、
処分1日前の生後3〜4ヶ月のコ(ワンちゃん)が居るから、
ぜひ見に来てほしいって。

—娘さんが飼いたいと言った時、
宮本さん自身とまどったのかな〜と思うのですが、
動物を飼ってもいいよ、という心替わりってなんだったんですか?


宮本:ワンちゃんの処分を知った時ですね。
今まで愛護センターとか行ったこともなくて、
昔の時代でしたので、周辺では「処分の犬猫は動物のエサになる」
なんていう言葉であったくらいの時代でしたので。

—エサになる?!

宮本:それが本当では無いと思うのですが…。
動物愛護管理センターで、最終的に処分されてしまうということを知って、
居場所がないコたちや、かわいそうなコがいるのであれば、
自分たちで引き取りたいと思うようになりましたね。

—実際に見に行ったんですか?

宮本:家族全員で見に行きましたよ。
とても人懐っこいコでしたね。
雑種のような柴犬っぽい感じですね。

—このコだ!と、ピンと?

宮本:最初に見てこのコ、って決めましたね。
特にどんなコが欲しいとも思わなくて(笑)。
かわいそうなコがいるのであれば引き取ろうと思って。

—そのコの名前は?

宮本:コロちゃん。女の子です。
もうちょっとかわいい名前でもいいかな〜って(笑)。

—昔風な名前ですね(笑)。
では、コロちゃんの出会いが、心替わりのきっかけになったんですね。


コロちゃんの写真。ふたりの娘さんと。

宮本:そう、この出会いがきっかけですね。
コロちゃんを引き取った後、ボランティアさんと話すようになり、
ボランティアさんから
「お手伝いしてもらえませんか?」と声を掛けてくれたんです。

—そうなんですね。

宮本:自分は、何のお手伝いができるのかなと考えていて、
今回の事で、とても良いきっかけにもなったし、
動物の一時保護をやろうと思いました。

—動物の一時保護ですか。

宮本:まだうちにはコロちゃんだけだったし、
かわいそうなコは行く場所がないから、まずは里親さんに渡すまでの間、
一時保護はどうかなって家族に伝えました。
パートだったので、これならできると思って。

—まずはお手伝い程度という気持ちで?

宮本:コロちゃんの件もあって、
自分が見た、感じたことをみんなに伝えていきながら、
できることはやってあげて、
ちょっとでも救われるコがいるなら…と思って始めました。

—その時はわりとボランティアさん自体少なかったんですか?

宮本:そうですね。愛知県内のボランティア団体自体、少なかったと思います。

—今みたいにいろんなお店(病院やペットショップ)などは?

宮本:動物病院があまりなくて。
だけど、ワンちゃんやネコちゃんの処分の数も当時とても多くて、
ネコちゃんの場合はレスキューすることもなく、
ワンちゃんの何倍もあったかと。

昔は、ネコちゃんの処分は、50万頭以上だったかと思うんです。

—50万頭?!


宮本:ほとんど処分になってしまいますね。
子犬も半年近くになってももらわれないから…といって処分の対象に。

本当に次から次に入っていくので、
生まれちゃったって連れて来た方も多くて。

—ちょうど世間的にも、動物愛護って大事だよねと
始まったくらいの時だったんですね。


宮本:今は、愛知県は、ボランティアさんが入れる中核都市になっていますが
当時は、県が管轄していたので、行政とボランティアの
横のつながりはあまりなかったと思いますね。


<続きます!第2回は 2016/12/04 Sun に更新します>


【目次】宮本さんの動物ボランティアの話「どんな犬や猫も、人間と一緒なので。」

宮本佳代子さんとアノコモ


アノコモは、岡崎市の動物病院の院長 呉(お)先生の思いがきっかけとなって誕生しました。呉先生と旧知の間柄である宮本さんにお話をうかがってみると、ふたりの思いはびっくりするほどの共通点がありました。そんな、宮本さんと呉先生が目指す、犬や猫にやさしい地域社会とはどんなものでしょう。アノコモが目指す地域社会の在り方をご覧ください。


インタビュー

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