浅井さんの絵本を通して知ったこと「言葉に頼らないから、いっそう通じ合う—。」


岡崎市材木町、木まち通り。かつて職人の町としてたくさんの工房が軒をつらねたこの通りに、「ちいさいおうち」はあります。お店の名前と看板に“ピンッ!”ときた人も多いはず。そう、ここは子どもの本の専門店なんです。

アノコモの生みの親、呉先生と、「ちいさいおうち」の店長・浅井洋子さんは昔からの顔なじみ。アノコモインタビューの第2弾として、浅井さんにお話をうかがうことにしました。さて、絵本と子どもと動物、そこから見えてきた共通点とは…?

登場人物

  • 「ちいさいおうち」浅井洋子さん
  • 呉先生
  • アノコモインタビュアー
  • アノコモスタッフ

[第1回]パピオンのチェリーちゃんがつないだ縁

お店の扉をくぐるやいなや、アノコモスタッフの瞳がキラキラ輝きはじめます。フローリングの床のあたたかい空間に、オモチャ、遊具、そしてぎっしり並んだ絵本たち。


アノコモスタッフ:「すご~い!」「これ、読みました~!!」「わたしも!!!」

なつかしい絵本を手に、アノコモスタッフたちは、遠い幼いころの心の引き出しを開けはじめたかのよう。

浅井洋子さんは「ちいさいおうち」の店長であるとともに、ながく「絵本の読み聞かせ」にたずさわっていらっしやいます。
こんなやさしい笑顔と、あたたかくふっくらした声で絵本を読んでもらえたら…想像しただけでウットリしてしまいます。

アノコモスタッフ:「こんにちはー」
「どうもー。今日はよろしくお願いしま~す!」


浅井:こんにちは、今日はようこそお越しくださいました。でもインタビューなんてはじめてで、なんだか緊張しちゃって。

—こちらもまだ慣れなくて、緊張してるんですよ。
今日はお店のこと、浅井さんの思い、絵本や動物のことなど、いろいろ聞かせてくださいね。

そもそも呉先生と浅井さんは、前からのお知り合いだそうですね。どういうきっかけだったんでしょう?


呉:「パピオンのチェリーちゃんですよね」

浅井:えっ、おぼえていてくださったんですか!?
はい。愛犬のチェリーが、ライオン動物病院さんでお世話になりました。

呉:「でもそれよりずっと前、お店が八幡町にあるころからうかがっているんですよ。『ずーっとずっと だいすきだよ』(1998年 ハンス・ウィルヘルム)がほしくて、それこそ"ずっと"さがしていたんです」

浅井:そういえばわたしがチェリーの診察にうかがったころも、待合室にたくさんの絵本がおかれていました。

呉:「もともと絵本に関心があったんです。ガイドブックの作成を企画したこともあるんですよ。自分たちで100冊を選び、クラウドファンディングを利用して、と。でも素人には大変でしたね。60冊まではなんとかいけたんですが…」

—ではここで、アノコモについて紹介させてください。

アノコモは、呉先生の「かわいそうなワンちゃん、ネコちゃんをすくいたい」という永年の思いをかたちにするために生まれました。2016年12月1日に立ち上がったばかりの、ヨチヨチ歩きです。

でも、ミーティングやイベントにはたくさんの見学者・参加者があり、やっぱり多くの人が関心をもっているんだなぁ、心をいためているんだなぁと、あらためて感じています。


アノコモのサイトではインタビューを掲載し、第1回は、20年にわたって動物ボランティアをしている宮本佳代子さんにご登場いただきました。

その取材中、動物を飼うのも子育ても同じ、という話の流れのなかで、宮本さんがおっしゃったんです。
「本当に、どんな犬や猫も人間と一緒なので」
これがそのまま記事のタイトルになりました。


浅井:そんなところで2回目に選んでいただいたなんて、恐縮です。
犬も猫も人間もいっしょ。さっきスタッフと話していたんですけど、本当にそう思います。

アノコモスタッフ:「特に小さいお子さんと、ワンちゃん、ネコちゃんは、そっくりですよね。愛情がほしいとき、かまってほしかったり、さびしい時に、すねたり、駄々をこねたり、気を引こうとちょっとしたイタズラをしたり…」


「うちのワンちゃんも、わたしたち家族が見ている前で、わざとオシッコするんですよ」

「ホントに!?」「うちの子も!」

※この日、インタビューに同席したアノコモスタッフは、双子の赤ちゃんのお母さんです。

—多くの飼主さんは、愛犬・愛猫を「うちの子」と呼びます。やっぱり本当の”わが子“のように思うのですね。

その一方で、捨てられるペットがたくさんいるのも、悲しいけれども現実です。呉先生の病院の前には、月に10頭20頭も捨てられているそうです。


浅井:えっ、そうなんですか!?

呉:「いや、もっと…。トータルすると年間…」

—飼主さんとしては、「殺処分だけは避けたい。病院なら、きっとなんとかしてくれる」っていう思いがあるんでしょう。でも「うちの子」だったとしたら捨てるなんて、絶対にできないはずです。


浅井:この問題は、つらくて見ていられません。

愛犬・チェリーは、かけがえのない存在でした。わが子でした。かたや、ただ飼われているだけ、無責任なあつかいを受けている子がたくさんいるなんて、そんなことができるなんて、信じられません。でも、飼主でない以上、わたしには何もしてあげられない…。もどかしく、つらいんです。

アノコモさんの活動により、かわいそうな子が少なくなるようにと、心から願っています。


<続きます!第2回は 2017/02/24 Fri に更新します>


子どもの本専門店「ちいさいおうち」について


「ちいさいおうち」では毎週、読み聞かせの会を開催。また「ちいさいおうちだより」を刊行し、本や詩を紹介するとともに、児童文学の研究会「バオバブの会」も主催してみえます。

※『ちいさいおうち』はバージニア・リー・バートンの名作。日本では1954年に石井桃子の訳で発行されました。
※お店のロゴマークを手がけたのは絵本作家の高畠 純さん。代表作に『わんわん わんわん』『おどります』『おとうさんのえほん』など。「ちいさいおうち」の看板には、池の面にうつった4軒の家と、ワンちゃんが描かれています。

  • ちいさいおうち
  • 〒444-0057 愛知県岡崎市材木町3-2
  • 営業時間:10:00~18:00
  • 定休日:水曜日
  • 公式ホームページ

【目次】浅井さんの絵本を通して知ったこと「言葉に頼らないから、いっそう通じ合う—。」


絵本と子育てとアノコモ


浅井さんのお話をうかがっていると、言葉だけではない、心と心のコミュニケーションの大切さを実感します。言葉をまだ話せない子どもと、言葉を持たない動物、だからこそ通じ合える関係がある。そんな心と心の関係を、この地域社会にも広めていきたいと、アノコモは考えています。


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