アノコモを発足し半年が過ぎたころ、岡崎市在住の動物ボランティアさんとこんなご縁がありました。

『アノコモさんを初めて拝見しました。素敵なサイトです。 私は「安いタグ」と申します。 2003年より「動物達の迷子をなくそう」分野だけをスローガンに当地愛知県岡崎市で発足し「動物迷子名札」を 作り続けております。 このような地域の子たちのために立ち上げたアノコモさんに同感しています。 ボランティアで活動しております。 最近、大きな災害が多発しています。宜しければ迷子防止にお役たて下さい。』

同じ岡崎の地で、このように活動をしていらっしゃる方とのご縁がつながり、本当にうれしく思いました。 メールやお電話などでご連絡をし、さっそくお話をうかがいに行ってきました!

ご自宅におじゃますると、こんなにかわいいコたちがお出迎えしてくれましたよ☆


上からミーちゃん、テンテンちゃん、チャーくん
どの子も保護犬・保護猫ちゃんです。 みんなとってもおりこうさんで、愛情をいっぱい注がれて生活しているのが伝わってきます。
























20年以上のボランティア経験を経て

鈴木さんが「誰でも気軽に買える迷子タグを作りたい」という想いから「安いタグ」を始められたのは2003年頃のこと。タグ以外の動物保護ボランティア活動は20年以上前から続けていらっしゃるそうです。
「迷子タグを売っているところはたくさんあるけど、値段の高いものも多く、気軽に買えるものがあればいいのに、と 思っていました。
でも、ないなら私が作ればいいんだ!と思い、1年間かけて勉強して機械を探し、思い切って購入して作り始めたんです。」

値段は一番安いもので、送料・金具代・消費税すべてコミコミの500円。ワンコインで購入できます。
安い理由は、利益を出さず材料費と機械の償却費だけのボランティアで作っていらっしゃるからです。
最初は3人で始めて、手動機械の手彫りで1つ1つ作っていたそうですが、やはりたくさん作るようになるとコンピューターの方が速くて 便利、且つ深い刻印だと研究をされ、新たに彫刻マシーンを再購入して、現在まで金属製のタグを製作していらっしゃいます。

子供の頃からずっと動物を飼っていて、動物がそばにいて当たり前という生活を送ってこられた鈴木さん。一番多い時には、「犬4匹・猫8匹」と暮らしていたこともあるのだそうです。

タグを作る願いは一つ・・・「すべての動物たちが、目に涙をいっぱいためた飼い主さんの優しい腕の中で、最期をむかえられることが理想なんです。」 とお話いただきました。


そして、その理想に少しでも近づけるために、たどり着いた一つの方法。 それが、「すべての飼い犬・飼い猫ちゃんたちに迷子名札をつけてもらうこと」でした。
活動を始めるにあたり、マイクロチップやGPSなどもいろいろ考えられたそうですが、どちらも読み取るには専用の機械が必要です。そうすると結局は、飼い主さんを探すため、読み取りリーダーのある動物病院か保健所に保護したコを一旦連れて行かなくてはなりません。
それらを考えた上で鈴木さんは、誰もが保護した瞬間に連絡でき、一目見ただけでわかるように、一番シンプルで確実な「迷子名札」を選ばれました。

迷子名札がついていれば、万が一迷子になっても、即飼い主さんの元へ帰ることができます。そうすれば、迷子になった動物たちも飼い主さんも悲しい思いをせずにすみますよね。
悲しいけれど、迷子の途中で事故に遭い亡くなってしまったとしても、迷子名札があれば飼い主さんのところに連絡が入り、きちんと弔ってあげることもできます。

飼い主の義務

今、ご自分の愛犬・愛猫に迷子名札をきちんとつけている方はどれくらいいらっしゃるのでしょうか?
あまり知られていませんが、犬の飼い主の義務の1つに、「犬の鑑札と注射済票を飼い犬に装着すること」という項目があります。
犬を飼うときに管轄の保健所に届け出をして登録をしますよね。その時に「鑑札」が渡されます。これは、ワンちゃんにとっての住民票のようなもの。
そして、これも犬の飼い主の義務である「年1回の狂犬病の予防接種」。
毎年予防接種を受けた時に発行されるのが 「注射済み票」です。
この2つを飼い犬に装着させることも、飼い主の義務の1つなんです。
我が家の犬たちにも、もちろん装着させています。 ただ、首輪やハーネスにつけていて、家の中では首輪を外してしまっているので、もし万が一、家から脱走してしまった時にはついていない状態で外に出てしまうことになります。 そうなってしまうと・・・考えただけでゾッとします。
「安いタグ」さんで迷子名札を作っていただいたので、首輪とは別にいつもつけておく用にチェーンを買い、そこに 迷子名札をつけるようにしました。

保健所に行けなかった過去

ボランティア活動をする中で、センターで行われる殺処分の話は避けて通れない問題の1つだと思います。
保健所には、犬や猫を殺処分で燃やした灰のなかに、各々の子の燃え残ったバックル(首輪などの金具)が数え切れないほど山になって積んであるという実話をボランティア仲間から告げられたんです、と鈴木さん。

鈴木さんは以前、当時所属していたボランティア団体の方から「ボランティアをするにあたって、これだけはできないっていうことはありますか?」と質問をされ、「どうしても保健所には行けないです。すみません。」とお答えになったそうです。
その理由は、保健所にはたくさんの助けなくてはいけない命があります。どのコもみんな助けたい。でもそれは 現実的に不可能です。
自分の目でそれを見てしまうと、助けられない命があることを気にせずにはいられない。保健所には行かずに自分にできる事は何だろうと考えた時に思いついたのが、犬猫たちも保健所に連れて行かれないことを願い、それを防ぐ行動、すなわち迷子名札をつけてもらうという活動でした。

ボランティアの細分化

長きにわたってボランティア活動を続けていらっしゃった鈴木さんですが、ボランティアも細分化の時代に入った とおっしゃいます。里親探しと共に保護や一時預かりをしていらっしゃる方、バザーを開く方、野良の犬猫の不妊去勢をして救う方、愛護啓蒙活動だけをされる方、などなど、自分にできることをできる範囲でしている方たちも多くいらっしゃいます。 そんな中で鈴木さんは、「迷子名札」に特化したボランティアを続けています。
2003年から始められたこの活動で、今までに相当数の迷子名札を作られたそうです。ホームページも独学で勉強されて、ご自分でお作りになりました。
彫刻の機械もパソコンと連動しているため操作が 難しく、約15年使い続けているので、いつ壊れてもおかしくないとおっしゃいます。
そんな、思いの詰まった迷子名札。作っているところを実際に見せていただきました。

タグの素材にあわせて針を変えたり、いろいろな調整をしたりと、セッティングするだけでも時間がかかり難しそうです。 パソコンに彫りたい文字を入力し、スペースなどを調節して全体のバランスを整えて、パソコンの設定が終わったら、 それが機械に転送され、彫刻が始まるというシステムです。 タグの裏と表、両面に文字を彫ることができ、表は自分の苗字と電話番号・裏はペットの名前なども入れられます。

私たちアノコモメンバーも、自分のうちのコ用に作っていただきました。 文字も見やすく、しっかり彫られていて、簡単に消えてしまわない安心感があります。 金属なので欠けてしまう心配もなく、もしお散歩の途中にひっかけたりして無くしてしまっても、500円という 値段なら、また注文しようと思えますよね♪

災害時の安心のために

最近各地で頻繁に起こる、大災害。 洪水により、屋根の上で飼い主さんと一緒に救助を待つワンちゃんやネコちゃんの映像は、今でも目に焼き付いて 離れません。
いつどこで起こるかわからない災害は、必ずしもペットと一緒にいるときに起こるとはかぎりません。
地震が起きた時には、動物たちもパニックを起こし、マンションの十数階から飛び降りてしまうネコちゃんもいる そうです。普段は外に出ようとしないコでも、なんとかして逃げようと、飼い主さんと離れ離れになってしまうこと もあります。
そんな時に有効なのがやっぱり「迷子名札」なんです、と鈴木さん。
災害でただでさえ不安な時に、愛犬・愛猫の居場所がわからないなんて、どれほどのストレスでしょうか? 考えただけでも恐ろしいです。
でも、普段からタグをつけておくことで、その不安が少しでもなくなるなら、お守りがわりに是非つけておいてください!
「起きてからではなく、起きる前に、できることをしておいてほしいんです。
災害地に入った動物ボランティアさんは、すぐにでも飼い主様に安否の確認をお伝えして、可能なら保護した犬猫をお返ししたいのです。でも、可愛い一般の家庭犬猫ほど名札がついておらず、どんなにか辛い思いを皆がするかは、これまでの災害で実証されています。どうかそんな事がないようにと皆が願っています。」とお話いただきました。

取材を終えて

ボランティア経験豊富な鈴木さんのお話は、本当に勉強になることばかりでした。 「アノこも、コノこも、みんなウチのこ」というアノコモの理念に共感いただき実現したこの取材ですが、 『そうなることは本当に理想ですが、まずは動物を飼う方全員が、「ウチのこだけを一生涯、最後まで守ること」まずは、これが大切なんです。それで、ちょっと余裕があれば、アノこやコノこの事も大事にしてくれればいいと 思うんですよね。』と鈴木さんはおっしゃいました。
確かに、その通りだと思います。みんなが自分の家のコを一生大切にしたら、今ある問題の多くは解決するはずです。 そのためには、やっぱり啓蒙活動が大切だなと思いました。
今回は、「安いタグ」さんのおかげで、迷子名札の大切さをあらためて考え、発信することができました。 このように、いろんな情報を発信し続けることで、少しでも変わる未来があればアノコモが活動している意味が あるのかなと思います。これからも、いろんな活動をしていらっしゃる方を通して、情報の発信をしていきたいと思います。 「安いタグ」の鈴木さん、本当にありがとうございました!
安いタグさん HP: yasuitagu.com

安いタグさんから飼い主さんたちへメッセージをいただきました

可愛いわが子を守るために、日頃から迷子名札をお付け下さい。幸せな最期に「これ必要なかったわ」って思って頂けたら嬉しいです。
“安いタグ”でも、それ以外でもどこでも宜しいので名札を製作して頂いて、どうか我が子をお守り下さい。シッポのあるご家族さまとのお幸せを心よりお祈りしております。安いタグ 鈴木 




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